高見山に端を発する小川の流れと、大台ケ原に発する流れが合流して吉野川の
大河となる如く、奥吉野の小村(おむら)に伝えられた道の理が、新子(あたらし)
の地に根を下ろし、北に南へとその道が伝道され、今日ここに、小川分教会創立
百周年の芽出度き旬を迎えました。
これの佳節に、六代会長を拝命いたしましたことは、身に余る光栄であると共に、
その責の重さに身の引き締まる思いでございます。
やまさかやいばらぐろふもがけみちも
つるぎのなかもとふりぬけたら (1-47)
まだみへるひのなかもありふちなかも
それをこしたらほそいみちあり (1-48)
ほそみちをだんゝこせばをふみちや
これがたしかなほんみちである (1-49)
このはなしほかの事でわないほとに
神一ぢよでこれわが事 (1-50)
とのお言葉通り、愚直なまでに道を通り切られた、先祖先輩の伏せ込みの集大成と
してお与え頂いたこの立派な神殿に、尚一層の内容充実を計り、その「実」を挙げ
させて頂けるよう力一杯つとめさせて頂きたいと思います。
この度の「小川分教会百年の成人譜」の編集のお手伝いをさせて頂き、目に見え
ぬ先人の苦労を偲ばせて頂くことができました。
「聞いて一つ、行うて一つ、年限重ねて又一つ」「人は言うようにせんもの、す
るようにするもの」というお言葉を座右の銘としてつとめたいと思います。若輩者
ではありますが、何卒よろしくご指導とお力添えをお願い申し上げます。
小川分教会六代会長
松 本 太 平